2012年6月15日金曜日

【PS】写真背景を調整し、イラストキャラに違和感なく合成する【Tips】

この記事は『【AE】実写素材の背景を、イラストキャラになじませる方法【Tips】』のPhotoShop版です。 なんだか需要がありそうな雰囲気だったので、記事を作りました。

同人ゲームなどの作成の際、シーンに合わせて背景を描ければ一番いいのでしょうが、『時間がない、その前に背景描けない』となれば、既存の素材や実写の素材を使うということになるかと思います。
しかし単に実写の背景にイラストを乗せただけでは、違和感が隠せません。
そこで、背景素材をぼかすなどして、人の手で描いたような効果を出し、違和感を解消します。

※ちなみにこれは写真をイラストになじませるTIPSであって、写真をあたかも「人が描きました」と誤魔化すTIPSではありません。
見る人が見れば写真を加工しただけだととすぐにわかります。

今回も、下記のようなギャルゲー風の画面を作ってみたいと思います。
※PSのバージョンによって効果を与える方式が異なるため、利用バージョンによって適切な設定値はかなり変わってきます。(この記事ではCS5を使っています)






1 素材を重ねる

背景となる写真と、女の子を用意しました。
After Effectsの記事と同じ写真でもよかったのですが、執筆者が混乱するのであえて変えました。女の子も2Pカラーぽく変えてみました。


二つの素材を、大きさと位置を調整して普通に重ね合わせてみた画面が、下記です。
雰囲気を出すためにテキストを入れてみましたが、モロに写真にイラスト乗っけました!という感じです。
画面のサイズは1200px×740pxです。小さい画像より、大きな画像で編集した方が望む結果が得られやすいです。これぐらいが最低ラインかもしれません。

2 フィルター・色調補正をかける

背景のレイヤーに、次のフィルター・色調補正を加えます。
新しめのPSバージョンを使っている方はスマートフィルターや調整レイヤーを積極的に使うことをお勧めします。(女の子のレイヤーも多少弄ってますが、このTipsにはあまり関係ないので割愛します)

  • [フィルター]→[ぼかし]→[ぼかし(詳細)]
  • [フィルター]→[ノイズ]→[明るさの中間値]
  • ※[レイヤー]→[新規調整レイヤー]→[色相・彩度]
  • ※[レイヤー]→[新規調整レイヤー]→[明るさ・コントラスト]
※調整レイヤーが使えないバージョンの場合、[イメージ]→[色調補正]で変えてください


写真がうまくボケるように、値の効果を確認しながら調整してください。素材によっても適切な値がかなり変わってくると思います。
色相やコントラストも、イラストの明るさなどに合うように適度に調整します。

参考までに、この写真の設定値を載せておきます。
  • ぼかし(詳細):半径52、しきい値55、画質:低、モード:標準
  • 明るさの中間値:半径1px
  • 色相・彩度:彩度+14
  • 明るさ・コントラスト:明るさ68、コントラスト25

これで、下記のような結果になりました。


3 細部を調整する

写真の中央はいい感じなりましたが、このままだと手前の花がまだ詳細すぎる感じがします。両脇の木の部分ももう少し粗い感じにしても良いような気がします。


そこで、調整レイヤーを含めたグループを二つ複製し、手前の花の部分と、両脇の木の部分にグループごとにマスクをかけます。 マスクには20pxのぼかしを入れてます。
あとは望む結果になるまで、それぞれのぼかしや色調を微調整します。


4 完成

最後に全体の色調などを調整し、完成です。
両脇の木をもう少しどうにかしたいような気がしますが、まあ許容範囲かなと。時間的に妥協も必要ですよ。 それでも最初の状態と比べると、かなりキャラクターと背景の違和感は解消されたのではないでしょうか。


一度の調整で画面全体をうまくぼかすことは難しいですが、だいたい写真を奥・中間・手前と3段階に分けて調整すると、比較的いい感じになりやすいと思います。
よかったら いろいろ試してみてください。

※写真素材は足成さんのものを使わせていただきました。

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